ポッター症候群の次男の記録

第二子が19週3日でお空に還りました。その記録。天使ママ。

決断

2018.3.30

 

昨日のS先生の診察の後、元の病院に電話して翌日主治医の診察予約を入れた。

 

「お腹の中の赤ちゃん、ダメみたいで、明日先生の予約入れられますか?」と言ったら快く入れてくれた。

 

 

私と旦那の気持ちは最初から一致していた。

今回は、諦めようと。

 

諦めようと言っても、諦めたくなくても、結果は死の一択しか無かった。

 

ここで言う「諦め」は、お腹の中でどれだけ育てるかと言う事。

 

私は息子の時に逆子で帝王切開していて、第二子も帝王切開の予定であった。

 

更に今回は前置胎盤があり、大量出血が予想されるためどっちみち経膣は出来ない状態であった。

 

このままお腹で次男を育てても、大きくして産んだら母体にかなりのリスクを背負う。

帝王切開は回数制限があるから、次の子のためにお腹は切りたくない。

大きくして産んでも、結局は死産。

 

私たちは冷静に、小さいうちに産もう、と決めた。

 

 

 

主治医の先生は、私たちがすぐに決断するとは思っていなかったらしく、「今後経過を見ていくなら、うちではなくて周産期医療の充実しているY病院で今後は診てもらった方が良いですね」と話をしてくれた。

 

今後なんて、無いんですよね。

 

私たちは、また子供が欲しいです、だから今回は諦めます、と伝えた。

 

私たちはと言っても、夫は仕事で居なかったので、私一人で伝えた。

息子を抱きしめながら、お腹の子は諦めますって言うのは本当に罪悪感しか無かった。

 

先生は「そっかぁ〜・・・。」とだけ言って、それじゃあ、と看護師さんに指示をして中期中絶に向けての準備がいそいそと進められた。

 

中期中絶はまず2日かけて子宮口を広げる処置をして、3日目に陣痛促進剤を入れて普通のお産のように陣痛起こして下から産み、順調に行けば4日目に子宮内清掃術をしてそのまま退院、との事。

 

赤ちゃんはどのタイミングで亡くなってしまうのか、夫婦で気になっていたので尋ねる。

 

おそらくまだ体力がないので、陣痛促進剤を入れて子宮が収縮し始めてママが痛いなーと感じ始めた時には、もう亡くなっているのではないかという事だった。

夫は、産まれた瞬間なら一瞬でも動いている姿を見られるのかな?と期待していたので、聞いたらがっかりするだろうなと思った。

 

 

ではまたお呼びしますね、と看護師さんに言われて診察室を出た。

 

 

 

しばらくして、別室へ。

 

そこで淡々と、中期中絶に向けて今から採血と心電図、肺活量の検査をします、入院の日程はこれこれです、と話された。

はい、はい、と聴きながら、私は中絶をする悪いお母さんだと思われてるんじゃないか、と不安になった。

話が終わって、あの、私はこれで良いんでしょうか、しょうがないんですよね?お腹の子供に対して、自分たちの都合で諦めて、申し訳無くて…と支離滅裂な問いかけをした。

 

看護師さんは、まぁ、今回の場合は、仕方ないですよね、もし私でもこう決断するしか無いですよね、と仰った。

淡々と説明されていた看護師さんに、一瞬だけ同情の眼差しを向けられて、そこで涙が出た。

泣かないなんて薄情なお母さんだな、って思われるのが怖いから、というのも正直あった。

でも、こういう時のように、どん底過ぎると涙は遅れて出て来るものだと思う。

そして一度泣き始めるとなかなか止まらない。

説明が終わって部屋を出て、会計待ちの間、前日とは真逆で待合には人が沢山溢れている。

静かに、周りに悟られないように、ポロポロ涙をこぼした。

何も知らない無邪気な息子が絵本を持ってきたりあっちこっちに行くので、待って〜とか、こっちだよ〜、本ないないしてね〜なんてたわいも無いママの振りをしながら。